JLfest 2023
KOBANASHI
Japanese Comic Joke Telling Competition
KOBANASHI are short comical jokes that RAKUGO (Japanese sit-down comedy) storytellers tell to warm up the audience before they start telling the main story. Some of them can be as short as just 2 lines.
Objective
A joke usually takes the form of a story, often with dialogue, and ends in a punch line. It requires not only a good mastery of wordplay, and some cultural or general knowledge understanding but also the ability to deliver a punch line effectively.
The competition aims at enhancing not only the confidence in public speaking among Japanese language speakers but also their appreciation for the Japanese language and culture through KOBANASHI, comic jokes in Japanese.
It also encourages learners to be mindful of the diverse background, knowledge levels, interests, and attitudes of the audience.
KOBANASHI Stories
Contestants are to select one of the 5 KOBANASHI stories for their performance in this competition,
RESULT ANNOUNCEMENT
23 entries were received from 7 schools in Malaysia and Indonesia. The organiser is pleased to note that some of the contestants were not Japanese language students. A total of 19 international judges were invited to screen the entries. They were from different spectrums of society, namely Japanese language teachers, governmental and non-governmental organizations, Rakugo hobbyists, housewives, and students from university, high school, and primary school.
The festival organizers also wish to convey their deepest gratitude to Professor HATASA Kazumi (Purdue University, USA), Kokusai Kobanashi Godo Happyoukai, and the Japan Foundation, London for their cooperation and valuable advice in this competition.
with judges' comments
Best 8 entries
This year only 8 entries obtained 9 votes and more to be considered for the Best 10 entries. A MERIT Prize was created for a remarkable work which unfortunately did not meet the time limitation set by the competition.
Story: 「レストランで」
Leonart Onel Octfredy
SM SAINS MIRI, MALAYSIA
PANEL OF JUDGES
FUJIMITSU Yuko
Senior Japanese Lang. Advisor
Japan Foundation, Manila
NISHIDA Hiroko
Executive Director
Kamenori Foundation
NAKATA Noriaki
Member
Sadowara Int. Ex. Assn., JAPAN
YOKOYAMA Ai
Senior High School Student
JAPAN
NEI Rikuto
Primary School Student
JAPAN
Dr OFUNE Chisato
Chief Japanese Lang. Advisor
Japan Foundation, London
NAGAI Tomoko
JIS Director / First Secretary
Embassy of Japan in Malaysia
MINODA Hitoshi
Trainer
Sadowara Sogobunka Center
INOUE Yuito
Junior High School Student
JAPAN
KAIHARA Kyoko
JAPAN
Dr Galina Vorobyova
KANJI Researcher
Kyrgyz Republic
SUGAWARA Minako
Chief Representative
JICA Malaysia Office
ASABE Kazuko
Member
KUJIRA-Tei Club, JAPAN
KODAMA Hana
Primary School Student
JAPAN
FUJINO Yayoi
JAPAN
MORITA Mamoru
Former Japan Foundation
Jpn. Lang. Senior Specialist
UMEEDA Masako
Head of Japanese Lang. Dept.
Japan Foundation, Kuala Lumpur
KUROGI Shunsuke
Senior High School Student
JAPAN
INAO Yuuto
Primary School Student
JAPAN
COMMENTS FROM THE JUDGES
「外国語を話すだけでも難しいのに、その外国語を使って人を笑わせる(あるいは一緒に笑う)ということは、非常に難しいと思いますが、みなさん、豊かな表情で、多くのジェスチャーも使いながら、小噺にチャレンジされたこと、素晴らしいと思います。とても楽しいひとときを過ごさせていただきました。
半分くらいの方が自己紹介なしで、小噺に入られていましたが、次回は、ぜひ自己紹介を、特に、オリジナリティーにあふれた面白い自己紹介をしてから小噺を始めていただければと思います。どの言語でも同じことが言えると思いますが、本題に入る前に、聴衆を和ませ、「この人の話をもっと聞きたい!」と惹きつけることは、人前で話をすることの重要な要素のひとつです。
もうひとつ上を目指す時には、ぜひ日本語の自然な抑揚や言葉の使い方にも挑戦をしてみていただければと思います。その上で、もしさらに関心があれば、「間の取り方」にも挑戦してみてください。より多くの人を笑わせ、楽しませること、そしてご自分自身も、もっと楽しめると思います。」
NAGAI TOMOKO
「みなさんよく練習されている様子がわかりました。いずれの小噺も楽しく拝見しました。中でもベストテンに選ばせていただいた方々は、セリフだけでなく、掛け合いの間、表情、扇子や手拭いの使い方などまで気を配って練習を重ねられ、笑いをよく表現できていたと思います。レベルの高い勝負で選ぶのに苦労しました。これからも日本語や日本文化に関心を持ち続けていただけるととても嬉しく思います。みなさんのこれからの益々のご活躍をお祈りしています。」
SUGAWARA MINAKO
「〈Fishing〉と〈忘れっぽい〉の小噺は、登場人物が1人ですが、できればそのほかのお話のように、登場人物が2人以上いるお話のほうが、声色や表情の演じ分けなどが見られるので、より面白いと思います。一人で演じるものは、人によって差が出にくいので、審査が難しかったです。 短い話の中に「落ち」がある小噺を題材に、楽しみながら日本語を学び、それを人前で演じるのは、初級レベルの学生であってもチャレンジ可能であり、学習のインセンティブを与えるのにとても良いと思いました。日本の小噺は、Witに飛んでいてくすっと笑えますし、日本文化の勉強にもなります。また、インドネシアからも何名か参加しているのも良かったです。
ただ、扇子や風呂敷などの小道具の使い方は、あまりわかっていない人もいるようだったので、それのヒントになる動画も事前にシェアしたりできると、より上手に演じられるようになるかもしれません。」
UMEEDA MASAKO
「単に元のスクリプトを暗記してなぞるような作品はほとんどなく、それぞれの参加者の想像力、創造性、全身を使った豊かな表現力が発揮された作品が多く出ていることを高く評価したい。(コンペティションのために編集されたKobanashi Stories という洗練されたリソースには、自分で工夫するためのインストラクションも加筆されている。個性あふれる作品が出てきたのは、このリソースが大いに活用された結果でもあろう。)
自己紹介を小噺発表の流れに組み込むことは、昨年のコンペにはなかった新しい試みだったが、ガイドラインを読み込んでいなかったのか、まったく自己紹介をしていない参加者もいた。ただ名前を言うだけのものも多くいた。小噺ビデオのあとに自己紹介の動画を付け足したものもあった。一方、少数だが、非常に効果的でクリエイティブな自己紹介ができて、効果的な小噺の導入として使うことに成功しているものもあった。
また、些細なことではあるが、扇子と団扇の違いを理解していなかった参加者がいたのではないだろうか。扇子は必ずしも使用しなければならないわけではないが、小噺では「扇子と手拭い以外の小道具は使わない」というルールがあることは理解してもらったほうがよい。ある発表者はこの点を理解していなかったようだ。 上記の小道具や自己紹介の問題などは、参加者がガイドラインをよく理解していないことが原因であると考えられるので、ガイドラインのポイントをわかりやすく説明する動画があれば助けになるかもしれない。」
FUJIMITSU YUKO
「どの小噺もくすっと笑えるものばかりで、とても楽しませてもらいました。登場人物の性格を演じ分けていたり、登場人物の気持ちを声と身体で表現していたり、小道具の使い方も工夫されていて、情景がありありと浮かぶ作品が多かったと思います。 声や身体の使い方は工夫している人が多いように思いましたが、間(pause)の使い方を工夫している作品はまだあまり多くないように思いました。間(pause)を上手に使うともっとおもしろくなるのではないかと思います。ぜひもっと面白くするための工夫をしてみてほしいなと思いました。」
DR OFUNE CHISATO
「すばらしい小噺でした。おもしろかったです。みなさんのチャレンジに心から敬意を表します。同じテーマでも、演じる人によって全然違う小噺になっていました。ストーリーを考えて、仕草を工夫して、セリフを覚えて、何度も練習して録画に臨んだことが画面を通してよく伝わってきました。声が大きく、聞き取りやすい人が多かったです。セリフとセリフの間(ま)も十分に計算されている小噺が多かったですし、メニューや釣り竿といった道具の扱い方もほんとうに上手でした。それに、登場人物の演じ分けが上手な小噺が多かったです。レストランの小噺を見て、「いろいろなお客さんがいるなあ」と感じました。これからも、小噺を楽しんでください。」
MORITA MAMORU
「大変楽しく皆様の動画を何度も拝見しながら皆さんの努力に感動いたしました。10人を選べとのことでしたが、これが一番私には難しかったです。 全体にいえることは、動作、仕草のリアリティーを大切にすると、一気に小噺のレベルが上がります。Bagus君の「メニュー」とか、Muhammad君の 「釣り道具の扱い」など、それだけで情景が浮かびます。小道具は、このリアリティーを表現する、とてもいい道具だと、理解してください。 私たちの落語の先生が教えてくれたことで、とても印象に残っているのが、「お客さんの10列ぐらい向こうに座っている人に話すつもりで大きな声で」とありました。そんな心がけも大切かもしれないですね。 また、なにより皆さんの日本語力には、驚きました。今後も、ぜひこんな場面をいっぱい企画して、さらに日本語力を磨いていただきたいと心から願っています。将来のさらなるマレーシアやインドネシアと日本の友好交流につながり、世界の平和に寄与できることになれば、素晴らしい活動だと思います。 本当に今回は、このような企画に参画させていただき、ありがとういございました。みなさんの成長を楽しみにしています。」
NAKATA NORIAKI
「私の国キルギス共和国ではこのようなコンペティションを行っていません。ですから見るのは面白かったです。参加者の多くは俳優のようにパフォーマンスすが上手です。しかし私の国の日本語学習者と比べるとほとんどの参加者は発音がよくないです。評価をしたときそれを気にしないようにしました。でも小さい文章の綺麗な発音ができるためにグーグルヅールの機能を使って一つ一つの文ずつ日本人の読み方を聞いて繰り返して言うと綺麗な発音ができるど思います。」
DR GALINA VOROBYOVA
「皆さん、よく稽古されていますね。私も宮崎市佐土原町にて「くじら亭落語会」のメンバーです。 気になった点を言えば、①上手・下手(右、左)をはっきり表現、②ゆっくり話す、③目線も大事(相手がどこにいるかを示す)、④間をとりましょう(話の間に一呼吸入れるとよいでしょう)。これらを意識して練習すると、もっと素晴らしい高座になるでしょう。」
MINODA HITOSHI
「外国のかたが日本の文化に興味を持ってくださることを、嬉しく思います。その際に、心がけていただきたいことがあります。日本の話芸には、作法がつきものとなります。お辞儀の仕方や、上下(かみしも)はとても大事です。ことに落語・小噺においては、登場人物を演じ分ける上下(かみしも)に決まりがあり、会話をしているどちらの人物が目上かによってその上下が決まります。上下とは、お客さんから見た舞台の右側にいる(と設定する)人が上(かみ)、左側にいる人が下(しも)です。レストランの例でいうと、お客さんの方が店員より目上ということで、お客を演じる時は演者は右を向き、店員を演じる時は左を向くことになります。また、今回の小噺の台本はどこかからの引用でしょうか、それとも各々のオリジナルでしょうか? 日本人の感覚からすると、笑えないものがいくつかありました。オチはどうしたら笑えるのか、という研究も必要かなと思います。…もう1点、扇子と団扇は違います。扇子でないといろいろな演じ分けができないので、小物も揃えて稽古してくださいね。少し厳しめの感想になりましたが、みなさまがますます演技に磨きをかけてくださることを期待しております。」
ASABE KAZUKO
「去年に引き続き、みんな本当に上手で、びっくりしました。一緒に見ていた、高校生の息子も感動していました。 みんな、日本語や日本文化に興味を持ってくれて、小噺にチャレンジしてくれて、嬉しいです。 自分なりの工夫をしているので、同じ話でも、それぞれにおもしろさがあって、飽きることがありませんでした。 本当にいい企画ですね!来年も楽しみにしています。」
FUJINO YAYOI
「昨年より更にレベルアップしていて驚きました。話し方、表現力など、研究しているのを感じ楽しく拝聴致しました。」
KAIHARA KYOKO
「今回の参加者さん達に共通することは、日本の伝統や文化、言語に意欲的だということです。他国を知る事や話すことは決して簡単なことではありません。ですが、本当に皆さん日本語が上手でした。この小噺を通して、熱意を感じました。ジェスチャーや小道具を使うことでオリジナル性や個性を感じる事ができました。凄く素敵な動画を見せて下さった皆様に感謝しています。私も母国について知ると共に、他国の文化や伝統を学びたいと思います。」
YOKOYAMA AI
「皆さん、すごくジェスチャーや日本語が上手で、ハキハキと話ができていて、とても良かったです。」
KUROGI SHUNSUKE
「皆さん日本語が上手で、小噺も面白く、10人を選ぶのが大変でした。 私も日本でこども落語をしています。皆さんの個性豊かな表現力、とても勉強になりました。 審査員ができて嬉しかったです。ありがとうございました。 これからも日本語学習を楽しんでください。」
KODAMA HANA
「皆さん日本語が上手で、とても聞き取りやすかった。一生懸命なのがよく伝わりました。10人を選ぶのは、とても難しかった。」
INOUE YUITO
「皆様、一生懸命さが伝わってきてよかったです。日本語も上手でした。」
NEI RIKUTO